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2012-12-06 大腸がんの患者様へのアロマテラピーマッサージ

半年前に大腸がんが見つかり、手術、抗がん剤治療を受けて、現在は経過観察の状態のクライアントが来られました。

主治医から日常生活で何か特別な注意はなく、アロママッサージについて聞いていただいても、「問題なし」とのことでした。

特に症状はないものの、頭のどこかに「がん」という文字が離れず、 何をしていても気分が晴れないとのことで、アロマを受けに来られました。
少しうつむき加減で、やや暗い雰囲気でした。 御顔立ちはとても明るい印象の方でしたので、少しギャップがありました。

アロマテラピーマッサージでは、施術を受けていただく前に、コンサルテーションという簡単な質問をさせていただく時間を持ちます。
トリートメントに来られる方は、主治医の許可をとってきていただくので、アロママッサージを受けていただけるのですが、症状は様々で、一人一人違います。
一人一人のクライアントに合わせたアプローチを行うことで、トリートメント効果を上げますので、クライアントの現在の状態や、病気や治療のことを伺って、施術で注意すべきことがないか確認したり、アロマトリートメントで希望されることを伺ったり、その方の気持ちの面や、アロマでサポートできる点は何かを確かめます。

アロマトリートメントを受けて、「本当に楽になった。気持ちも軽くなった」と、喜んでお帰りいただくためには、その方にとって、どのような状態にすれば一番効果的なのか、、アプローチを組み立てることは非常に大切です。 そのアプローチに添って精油のブレンドをし、マッサージをします。
そして、コンサルテーションを終える前に、トリートメントの説明をして、施術全体の所要時間や内容についてご説明して、施術準備に入ります。

コンサルテーションでは、特に身体的な苦痛は特にないとのことで、神経系の緊張を緩和するアロママッサージを行うことにしました

アロマトリートメントは自律神経系に働きかける目的で作られました。
スウェーデン式マッサージは筋肉を揉みほぐしますが、アロマテラピーマッサージは筋肉が焦点ではなく、神経が焦点なので筋肉を揉みほぐすことが目的ではなく、神経を鎮静させて自律神経系の副交感神経系の働きを活性化することが目的です。

副交感神経系の働きを活性化することで、深いリラックス状態を促し、不安や心配を和らげて、本来備わっている自己治癒力を高めます。

このクライアントは、がんの手術をされてから、初めてのトリートメントでした。
肩や首、背中に筋緊張が見られましたので、丁寧にマッサージして、緊張している部分をほぐしました。緊張はほほ90%緩和しました。
今は仕事をなさっていないので、凝り自体は最近の仕事によるものではなく、以前から凝りが溜まっていたものか、あるいは「がん」に対する不安や将来の心配などから生じたものか、、、という可能性が考えられ、私は両方なのではないかと想定してトリートメントをしました。

使用していた精油は、凝りがあったとは言え、神経を安らげる状態にすることが一番でしたので、鎮静作用のある精油を選びました。

施術後は、明るい表情になられて、「本当に体も心も楽になりました〜」、と仰いました。
マッサージを通して私が感じたことは、気持ちの面で窮屈な状態になられている状態が見受けられました。
今は症状もなく、主治医からも何の注意もない状態ですから、無理をしない範囲で、もっと、このクライアントらしい人生を楽しんでいただきたいと思いました。
何か、なさりたいことはありますか? と聞いたところ、「旅行に行きたい」、とのことでした。

独身の頃は、いろんなところに旅行するのが趣味だったそうで、ご結婚後もご主人と色々な所にお出かけになられていたとのこと。

「それはステキですね。今だと紅葉の季節ですね。ご家族で紅葉見物なども良いかも知れませんね」、とアドバイスしたところ、

「がんになってしまったので、旅行に行くことは考えたこともありませんでした。旅行に行っても良いのですか?」 とお聞きになられたので、

「主治医からは何か日常生活で注意はありますか?」と伺ったところ、
「何もありません、普通に生活して良いと言われました」
「では、旅行も問題ないですよ」 と申し上げたら

「まぁ、旅行に行けるなんて! さっそく主人と相談して計画してみます。 今日は本当に来て良かったです。」
と仰ってくださり、明るい表情になられて、喜んでお帰りになられました。

私の仕事はアロマセラピストです。
精油を使ってスウェディッシュマッサージやアロマテラピーマッサージの施術をします。

しかし、単にアロママッサージをするだけの存在とは思っていません。

身体的な苦痛があればアロマとマッサージで和らげます。
精神的な苦痛や不安があればアロマとマッサージで取り除きます。
これはアロマセラピストとして当然のことです。

単にアロママッサージをするだけではなく、 クライアントが最良の状態で人生を過ごすことができるようにサポートすること、、、
私にとって、それがガン患者へのアロマテラピーマッサージの目的だと思います。


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