意思疎通可能で、移乗は自立。脳梗塞の後遺症で、時折言葉が詰まることはあるも会話するのに支障はない。右手に軽度の麻痺があるとのことだが、物を掴んだり動かすことは可能である。少し違和感と疲労感があるとのこと。アロマをとても楽しみにして待って下さっていた。 ご病気になる前に、アロマトリートメントをたくさん受けられていたとのことで、オイルにもお詳しかった。「夜はあまり眠れず、足も浮腫んでいる」と話される。施術中は、アロマオイルのお話や、現在の体調等お話してくださる。手作りのアロマコスメなども見せてくださり、とても嬉しそうにされていた。 「こういった香りがあると、気持ちが和らぎます。精神的にダメージを受けていたお友達にもよくプレゼントしたんです」と目を閉じリラックスされながらお話をされていた。 右上肢のだるい感じが軽減したと喜んでくださる。下肢の浮腫みが著明であったが楽になったとのこと。お優しい方で気を使われる印象だったが体全体がリラックスされていたようだった。 アロマのお話をとてもうれしそうにされていたのが印象的であった。 とても意欲的な方で、ご病気で倒れた時のお話は一切無く、これからは気功のことなど学びたい、アロマのコスメも作りたいなどと仰っており、どんな状況でも前向きに考えていらっしゃるお姿に、私自身もパワーをいただいたように感じた。(阿河)
アロマで伺うと、早速、「手とか足が冷えるのよね」と仰った。アロママッサージで血の流れもよくなるので温まりますよと伝えると、あー、そうなの?と聞いてくださる。両手の施術中は病院での生活のこと(睡眠やリハビリ、食事がとれているか)などを伺った。睡眠は途中で目が覚めてしまうけれど静かにしていると仰っていた。また、ラジオから甲子園の中継が流れていたので伺うと、昔から高校野球が好きなの、とお話下さった。片手が終わった頃、気持ちいい、と感想を口にしてくださり、通りかかったスタッフの方に気持ちいいわよ、と伝えて下さった。両手が終わった頃には向い側のベッドの方にも、気持ちいいから次やってもらいなさいよ、と勧めて下さったりした。また、手が軽くなったわ、とプラスの感想を述べて下さった。指先の冷えは少し改善されたように感じられた。下肢の間は向い側のベッドの方と3人で家庭のことなどの話をしながら受けて下さった。浮腫や乾燥はみられなかったが、足指も少し冷えを感じた。足指を1本ずつ触れて足背をエフルラージュして温めるように行った。下肢の頃にはとてもリラックスしてくださっているようだった。
ベッドで横になり目を閉じて休まれていた。お名前を呼びかけると静かに目を開けてお返事くださった。アロマに伺った旨をお伝えすると頷いて了承くださった。四肢を行うほかご希望の箇所があればと伝えると考えていらっしゃったので、後からでもいいのであれば仰ってくださいとお伝えすると頷いてくださった。オイルの支度をしている間に、「腰の辺り」と仰ったので、腰部のアロママッサージも行うことにした。 施術中はずっと目を閉じて休まれていた。深い眠りについているというご様子ではなかった。お部屋は静かだったが、お部屋の外は病院スタッフの方の声が明るく聞こえてきていたので、「お部屋の外は賑やかですね」と語り掛けると「うん。静かすぎなくていい。」とお言葉をくださった。 下肢は乾燥が著明だったので保湿を兼ねて優しいアロママッサージを十分に行った。背部を行うときに、「横向きになれますか?」と伺うと「うん」と頷かれて、ベッドの柵を持ちながら横になってくださった。背部も乾燥していたので保湿も兼ねて優しいアロママッサージを行った。全体的にお痩せになっていたので腰の辺りも圧を掛けないように気を付けて行った。反対側も同様に行わせて頂いた。患者様は静かにアロマを受けてくださっていた。 修了後にお声掛けすると、少し目を開けて頷きながら「ありがとうございました」とお声掛けくださった。(岩見)
意思疎通可能で、移乗は介助が必要。香りを嗅いで頂くとふわっと表情が明るくなり「いい香りね」と仰る。 上肢の施術から始めさせて頂く。施術中は、目を閉じながら受けられていた。身体の痛みはないようで安定しているご様子。上肢、下肢の冷感が目立っていたが。大幅に軽減される。また皮膚の乾燥も見られていたが保湿された。 上肢の施術の際、「あぁこうやって手を触られていると凄く安心するわね。巡る感じ。ポカポカしてきたわ」と話されていた。口数が少ない方だったが、身体全体がリラックスされているのが伝わってきた。 入院中の患者様は、上肢下肢ともに冷えている方が多いが、アロマを通して体全体が温まるというような感想を多く頂く。体が冷えていれば、それは心にも影響するだろうしそれが意欲の低下などにも繋がると思う。 今回施術させて頂いた、この患者様のように、精油の効果での循環促進と、触れさせて頂くことで安心感を味わって頂けたことを嬉しく思う。病院内でこういったサービスが提供できれば患者様にとって心身のケアの向上に繋がると思う。 (阿河)
目を閉じて休まれていたが、眠ってはいらっしゃらなかった。アロマのお話をすると、在室されていたご主人が話しかけて「よかったね。やってもらいなよ。」と仰った。ご希望の箇所を伺うと、背中が痒いのでやってほしいと仰った。 会話を交わしている間も目を閉じていらっしゃった。 態勢を左側臥位にして優しく背部のアロママッサージを始めた。すぐに「あー、気持ちいい」と仰った。皮膚は大変乾燥もしていたので、優しく施術して保湿もできるように行った。右側臥位になっていただいて再び背部に同じように施術を繰り返した。その間も何度か「気持ちいい」と言葉を発してくださった。「ご気分がよろしければ手と足もいかがですか」と伺うと、やってほしいとおっしゃったので四肢も行った。お痩せになられていたが、足部だけは浮腫が中程度に見られた。施術中は、ご主人様と患者様とお天気の話や、ご夫婦で会話をされていた。 トリートメント中から何度も「あー気持ちいい、ありがとうございました」というお言葉をかけて下さったが、終わった後も心のこもった「ありがとうございました」というお言葉をかけて下さった。ずっと目は閉じたままだった。(岩見)
本日で3回目の施術。今日は少しハイテンションであった。麻痺側の左上肢の痛みが強いとのことで、本日は麻痺側のみ施術させて頂く。香りも気に入ってくださる。 施術中は 楽しそうに、お正月のおせち料理の話や、好きなリハビリの先生のお話などされている。その後は、いつも無理してしまうところがある。みんなに涙は見せられない等、ポロポロと涙を流されてお話されていた。 パンパンに腫れていた左手背の浮腫みは軽減し、ご自身も「手の中の血液が流れ出していった感じ凄く楽になった。軽くなったわ。凄く嬉しい」など反応を見せてくださった。 少し前にお子様を亡くされて、感情的に不安定になるとのこと。感情的な面で、どうにか頑張ってご自身の精神状態を保とうとされているのが手に取るようにわかった。楽しいお話をたくさんされたあとに、本音の部分を少しずつお話してくださっていた。ありのままの思いをできるだけ吐き出すということをアロマを通してサポートしていきたいと思う。そっとその方の感情に寄り添えるアロマセラピストになりたいと思う。(阿河)