メディカルアロマテラピーとは

メディカルアロマテラピーの定義は国によって法律も解釈も異なります。
日本では「メディカルアロマテラピー」が、スクールや精油業者の「商品名」のように扱われていますので、良く内容を確かめることが必要でしょう。

「メディカルアロマテラピー」は、科学的根拠に基づき、補完代替療法として病気や症状に対して用いるアロマテラピーです。

病気の方や様々な症状の方に対して、正しく、安全で、補完代替療法として最も効果的と思われる技法で、全身アロマテラピーマッサージを「メディカルアロマテラピー」といいます。

日本では、アロマテラピーは主にアロママッサージを用いますので、一人一人の病状や症状に合わせて、全身または部分アロママッサージの応用技術が必要です。

通常のアロマテラピーは、「肩が凝ったら、このオイルが良い」とスクールで習ったり、お店で販売員に勧められると思います。
これは一般的なアロマテラピーです。
「何故、良いのか」「どのようなしくみで効果がでるのか」といった「中身」は分からない場合がほとんどです。

メディカルアロマテラピーは、「これに良いから」という理由で精油を用いることなく、「なぜ良いのか」という科学的根拠に基づいて、最も効果的な精油を選んだり、施術部位や施術方法を決めます。

例えば、脚の痛みでお困りの方は、筋肉の問題なのか、神経の問題なのか、ホルモンと関わりがある方とでは、精油の選択も施術方法も異なります。脚の痛みが楽になるよう、病気の原因や病状に合わせて、工夫して施術をします。
このように、病気の機序について理解することは必要不可欠です。

ときどき、「医療で使えるのがメディカルアロマテラピー」と説明されている時がありますが、「医療で使える」といっても、色々な使い方があります。
例えば、病院のベッドサイドでハンドマッサージをするのであれば、特別な訓練は不要です。
実際、数日の講習でハンドマッサージの訓練で出来るようになります。

患者さんの不快な症状を和らげるためのアロママッサージをするには、相応な勉強と実践的な訓練が必要になります。
肝硬変の方には、肝臓が身体のどこにあるのか正しく知らなくてはならないですし、腕がしびれている方には、腕の神経がどこから出ているのかを知る必要があります。関節に痛みのある方には、関節の構造や周囲の筋肉の正しい形と付着部を理解していなければなりません。単に教科書での勉強は実践には役に立ちません。実際に触れて、実践することができる訓練が必要不可欠です。

メディカルアロマテラピーは、病院の中だけではありません。
現在は、色々な病気の方がサロンに来られます。
様々な病気の方が来られた時に、病気の方の症状に対して、全身アロママッサージでも、部分アロママッサージでも、安全で正しいアロママッサージを提供できることが、メディカルアロマテラピーには必要です。
また、クライアントだけではなく、クライアントの主治医へのアプローチの仕方も理解することが必要です。
メディカルアロマテラピーは、病気や様々な症状でお困りの方に、笑顔が届けられる素晴らしい補完代替療法です。

メディカルアロマテラピーのセラピストになるには

メディカルアロマテラピーを実践するアロマセラピストは、身体や病気に対する実用的な知識、精油に対する正しい知識、正確なアロママッサージ技術、そして補完代替療法とは何かを、しっかりと身につけることが必要です。

これからメディカルアロマテラピーのセラピストになりたい方は、このような内容が身に付くかどうかをきちんと見極めて、自分に合ったスクールを選ぶと良いでしょう。


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