医療現場からの報告(2016年7月~9月)

2016年9月
70歳代男性 脳梗塞による片麻痺

訪室すると、ベッドで横になっておられた。以前アロマの施術を受けられたことを覚えていらっしゃって、『アロマ?お願いします。』とお声掛けくださった。前回は、病気で左半身が麻痺になってしまったことを嘆かれて涙を流されていた。今回も、また一度、涙を見せられた。ベッド上で、ご自身の右手で、麻痺のある左手を伸ばすリハビリを行われているそうで、麻痺側である左側の手も比較的柔らかく、アロママッサージによって指も伸展した。下肢も、左側は右側に比べて拘縮がみられたが、アロママッサージを行うと柔軟になる。
施術中からずっと、お身体のことなどお話が尽きなかった。同じお話の繰り返しも多かったけれど、お話を楽しまれているご様子だった。
左麻痺の状態を嘆かれていることがよく伝わってきた。「リハビリは疲れるけれど、やればスッキリする」、と仰っていた。ベッド上でも麻痺側を伸ばすために訓練されている努力は素晴らしいと思った。病気に対して、そのショックを受け入れつつも、前向きに努力していただけるような対応に努めた。
病気を患っている方々は、御自身の身体の状態を受け入れるまでに時間もかかると思う。諦めずに、前向きな気持ちを持っていただけるように接していただけるような精神的なサポートとアロママッサージを提供出来ると良いと思いました。

90歳女性 脳出血後遺症

はじめて担当させていただく患者様のため、看護師さんに患者様の状態を確認をすると、体の動きが激しいとの注意を知らせていただきました。訪室時は入眠されていましたが、お声をかけると目をさまされました。ただ、コミュニケーションを図ることは難しい状況でした。
お声掛けして、アロママッサージを始めました。起き上がることはありませんでしたが、四肢の動きが活発で、一定のペースでじっくりとマッサージさせていただくことが難しい状態でした。声かけを続け、安心していただけるように努めながら、優しくアロママッサージをしていると、少しずつ動きは落ち着きました。
四肢の皮下出血が著明で、かなり皮膚がもろいため、皮膚を傷つけないように、十分注意しました。
終了後は、四肢の冷感は軽快し、乾燥していた皮膚はオイルにて保湿されました。
表情はとても穏やかでした。

2016年8月
60歳代男性 すい臓がん

訪室すると、午前中からお待ちいただいていたようでした。 いつものように四肢からアロママッサージを行っていると、「原因は分からないけど、昨日から呼吸が苦しい」と仰いました。詳しく伺うと、右肩甲骨内側から上角にかけての辺りに痛みがあるとのこと。四肢が終わった後側臥位になっていただき、右の肩甲骨周辺のアロママッサージをさせていただきました。背中全体に緊張があり、痛みがあるとおっしゃっていた辺りの筋肉がパンパンに張っていました。肋間筋に圧を加えず、優しくほぐしました。終了後、「あー。なんだか楽になった気がします。ありがとうございました。」と仰ってくださいました。

2016年7月
90歳代女性 胃がん

入室時はベッドに座られ、看護師とお話しされている。 看護師が、「お楽しみのアロマの方がいらした!」などと盛り上げて下さる。 患者様は、下肢の浮腫はあるが、以前より軽減されている様子。 オイルの吸収が良い。 下肢の施術後、「しっとり、つるつるで、自分の足じゃないみたい! 腫みも以前より少なくなった様に感じる。」と話される。  施術後は嬉しそうにされているので、私も嬉しくなる。いつも、丁寧にお礼を言って下さる。

60歳代女性 すい臓がん

訪室するとベッドに横になり、目覚めていらっしゃった。アロマのことは快く受け入れて下さるご様子。 下肢の施術を始めると浮腫みがないか気にされていた。下肢にむくみは見られなかったので、「ないと思いますよ」とお答えすると安心されていた。「普段、口の中がカラカラなんだけど、流れがよくなるのか、唾液が出てきたわ」と仰っていた。 身体の他の部位(左上肢)もオイル塗布だけでもしませんかとお勧めすると、「じゃあ、お願いします」とお答えくださったので、他の部位もオイル塗布をしていると、ご自身の病気のこと、お子さんやお孫さんのことなどを話してくださった。


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